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2011年10月 6日 (木)

千二百九十五: 爪切りと「へその緒(お)」(独白)

人は誰しも幼い頃を持っている。
乳幼児の頃だ。
そんな時は、自分で自分の爪を切ることが出来ない。
だから、自分の親か家族から爪を切ってもらう以外に手が無い。

「乳幼児の頃に誰かが爪を切ってくれた」という記憶は、たいていは、記憶の下に沈んでしまい、普通は忘れ去られている。
しかし、自分が成人した後に、誰か他の乳幼児の爪を切ってあげると、

    「私も幼い時に、このように他の誰かから爪を切ってくれたのだ」
   
と感慨深く思い出すかも知れない。
自分の爪一つにも思い出が宿っているものだ。
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日本では生まれた直後に、赤ちゃんと母体をつないでいた「へその緒(お)」を保存しておく習慣がある。
今でも、その習慣が残っているかどうかは知らない。

しかし、私は自分の「へその緒」を見たことがある。
それは、タンスの中にしまい込まれていた。
そして、小さなプラスチックのケースの中に保存されていた。
また、紙にくるまれていた。
その自分の「へその緒」を見て、何か不思議なものを感じた。

今、私がその「へその緒」を見ても、きっと同じ気がするに違いない。
               
               
                坂本  誠

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